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松栄堂 工房見学

  • 執筆者の写真: engineerworks1227
    engineerworks1227
  • 2023年8月23日
  • 読了時間: 3分

8月17日

今日も一人で松栄堂さんの工房見学に行ってきました。

京都の中心地で300年の歴史を持つ会社です。

到着した瞬間からお香の香りがしました。







まずはお香の種類からです。


・直接火をつけて使うもの。

・温めて使うもの。

(灰が入っている壺の中に火のついた炭を入れ、温まった灰にお香を乗せる)

・常温で使うもの。


大きく分けてこの3種類です。




お香の原料の説明です。

基本的には植物性の原料が用いられ、食用のスパイスの原料と被っているところは興味深かったです。

ウコン、八角などです。








この粉末はお香の成型に必要な原料で特に匂いはありません。この粉末をベースとして様々な香料を調合して形状化します。









調合された原料を攪拌し練り上げる機械です。産業機械大好きな私ですが、見学者がもう一組いらしたことや工房内が非常に静かな空間だったこともあり細部の質問はやめておきました。








練りあがった原料を成型していく工程です。職人さんの正面にある銀色の筒状容器に原料を入れ、上から圧縮をかけ押し出されることによって細い棒状のお香がでてくるといった要領です。






まだ乾いておらず柔らかいため、一度木の板に受けて竹のへらでカットします。

この竹のへらは職人さんの手の形状に合わせてオーダーメイドで作られています。








乾かす工程です。

吸湿性の高い段ボールの板に移し替えて職人さんの後ろにある移動式ラックに移していきます。









乾燥室です。

気温は22℃、湿度38%でした。

乾燥時間はお香の形状や気候の影響があるので一定ではないようです。









検品、計量、包装の工程です。

ここでもオーダーメイドの竹のへらが使われています。

工房見学はここで終わりです。









香木の断面です。

色の濃い褐色の部分ほど香りが強く、色の薄い部分を剥離していく工程もありました。撮影NGだったので職人さんの作業の画像はありませんが、彫刻刀のようなものと小さなハンマーで少しずつ削っていくといったかなり細かな作業でした。

香りの強さを3分類化し、価格にも反映されているようです。





店舗の正面玄関です。


今回伺った工房は希少なお香の製造拠点ほぼ手作業でした。

一般的なものは別のオートメーション化された工場で製造されているとのことでした。


私自身、お香に関して全く知識もなく使うといっても仏壇に線香を焚くぐらいしかありませんでした。しかし、歴史を調べると古代からお香が宗教や生活習慣に浸透し、現代においても文化としては大きな変化をせず至っていることが分かりました。香りを楽しむというものは趣向で生活に絶対に無くてはならないものではないはずですが、歴史を通じて人類に密着し続けたというのは非常に興味深いものでした。





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